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事業内容

過去の事業

平成17年度情報化月間行事
講演会『放送と通信の融合は地域の生活に何をもたらすか』

第1部 放送と通信の融合について 月刊「ニューメディア」発行人 天野 昭
中国総合通信局をあげて地デジ普及に全力尽くす

 中国総合通信局が取り組んでいる地上放送デジタル化やICT(情報通信技術)の利活用促進など、管内における情報通信分野のトピックをいくつか紹介したい。

地デジ放送開始まであと1年

 中国地方の地上デジタル放送は、広島、鳥取、島根及び山口県については2006年10月、岡山県は同年12月開始に向けて準備を進めており、去る7月29日にはNHK及び民放13社から免許申請が提出された。(近く予備免許交付の見込み。)
 電波銀座と呼ばれる瀬戸内海を挟む地域を中心とするアナログ周波数変更対策が大きな課題であった。中国地方の対象世帯数は当初見込み約50万で、全国の対象世帯数426万世帯の1割を超える大きな作業量であるが、2004年4月に変更対策を開始して以来、2005年9月までに71地域の対策に着手し約45万世帯の対策を終えた。
 現在、四国側で推定16万世帯の視聴者を擁し、中国側への影響も大きい香川県西讃岐局の作業中で、最後の大きな山を迎えている。
 放送開始1年前に当たり、この10月のには各エリアで「デジタル推進大使」の任命などのイベントを開催した。今後、NHK・民放の放送事業者とともにさまざまな周知活動を強化していくが、視聴者に地上デジタル放送対応テレビを用意していただくことが大前提であるので、メーカーや販売店さらには携帯電話事業者等との連携も図っていく。
 複数チャンネルでの放送、データ放送、インターネットと組み合わせた双方向機能、携帯端末による受信等デジタル放送ならではの機能について、どのような新たなビジネスチャンスを見出せるかが、デジタル化投資を意味あるものとする上で大きな鍵となる。
 2011年のアナログ放送終了に向けたデジタル中継局整備等のための体力づくりのためにも放送事業者には大いに知恵を絞っていただきたいところであるが、ユーザーあるいはスポンサーとしての経済界はじめ地元各界に広く地上デジタル放送に対する関心を持っていただくことが、大事な出発点になろう。そのため、中国管内の関連工場を表示した地図を作成し、2010年に200兆円との試算のある経済効果についても紹介させていただき、また自治体には身近な行政情報の提供・申請等電子自治体の窓口、輻輳のない緊急情報の伝達手段等のとしての有用性を強調させていただいている。

県庁所在地で放送開始の目標時期がわかる地上デジタルテレビジョン放送開局ロードマップ
鳥取・島根 NHK鳥取/NHK松江/日本海テレビジョン放送/山陰放送/山陰中央テレビジョン放送 2006年10月
岡山・香川 NHK岡山/NHK高松/山陽放送/岡山放送/テレビせとうち/西日本放送/瀬戸内海放送 2006年12月
広島 NHK広島/中国放送/広島テレビ放送/広島ホームテレビ/テレビ新広島 2006年10月
山口 NHK山口/山口放送/テレビ山口/山口朝日放送 2006年10月
BBネットワークの整備・促進

 市町村合併の進展もあり、市町村別で管内145市町村中(2005年3月末現在)140市町村(96.6%)でブロードバンドサービスが提供されている。しかし、サービス提供中とされる市町村内でも山間地、島嶼部など人口集積度が低い地域への提供は進んでおらず、いわゆるデジタル・ディバイドが顕在化している。このような地域において、比較的安価に整備可能な無線アクセスシステムを活用したブロード環境構築の期待が高まっており、このため中国総合通信局では「中山間地域におけるワイヤレスブロードバンド環境構築の在り方に関する調査検討会」を7月19日に立ち上げ、2006年3月末まで、最適なシステム構成の確立に向けた試験・検討を行うこととしている。

地域経済活性化への貢献

 中国地方の経済発展、地域活性化のためには、今後の成長が期待されるICT分野における新たなビジネスシーズや新規事業の創出等が不可欠となっており、中国総合通信局では、ICT分野でのベンチャー企業支援や研究開発の推進などを通じての地域経済活性化への貢献を、新たに大きなテーマとして揚げている。
 そのため、関係部課長で構成する「情報通信連携推進ユニット」を結成し、ICTベンチャー企業等に対する支援施策や研究開発推進施策、地域産業活性化のためのICT利用促進施策等について、産・学・民・官の連携強化を図りながら、総合的・一体的な推進を図ることとした。
 総合通信局は、従来、例えば県においても、もっぱら情報インフラ整備を担当する情報政策部門とのつきあいに限られていたが、産業振興を担当する商工部門や関連外郭団体、商工会議所やいわゆるインキュベーション施設、大学の連携担当部門等接点を広げる努力をしている。そのため、既に地域産業振興で大きな実績を有する経済産業局との連携も図っているところである。

「電監」お得意の電子タグの普及推進

 ICT利用促進ということでは、かつて「電波監理局」と称した総合通信局にとっての得意分野である電波利用について、電子タグシステムの例を紹介させていただく。
 中国総合通信局では、2004年度、中国地域に特色のある鮮魚分野とアパレル分野について、「電子タグ(RFID)の高度利用に関する調査検討会」を開催し、流通管理においてバーコード等による現在の業務と電子タグを活用した場合の比較検証をする試験及び電子タグの伝搬特性、技術的緒元等を検証する実証実験を実施した。
 その結果、広島県福山市に本社を置く業界1位の「洋服の青山」の協力を得たアパレルでは、電子タグ導入により棚卸に3~5倍の効率アップが見込めること、在庫精度を大幅に上げたこと、また、鮮魚についても水分を含む対象にも電子タグが支障なく利用できることなど、今後の普及促進に向け貴重なデータが得られた。
 この結果をベースに、電子タグ利活用による地域産業の発展、地域発の電子タグ利活用システムの展開を図っていく。今後とも、このように社会的、経済的に広がりのあるテーマの検討・実証を通じ、地域における総合通信局の存在感を増していければと考えている。

(「月刊ニューメディア」より掲載)